身体をいたわること、
鍛錬すること、
きちんと使うこと。

呼吸を使うこと、
センタリング（自分の中心にいること）、
グラウンディング。

最近、必要なのはそんな事くらいなんじゃないか,と思っている。

そしてその身体を使って現実を生きること、自然との繋がりを失わないこと。

スピリチュアル・ビジネスの世界には
あの手この手、脅しをかけたり甘い蜜の香りをばら撒いたりして
次から次へといろんなテクニックやツールを繰り出してくるが

それに次から次へと飛びついてお金を絞り取られて、依存症になっていく。

すでに手にしているツールすら、きちんと使いこなさないうちに
新しいもの、新しい情報ばかりに惑わされるスピリチュアル・ジプシー。

自分が癒されてもおらず、エネルギーも濁っているのに
ヒーラーや魔法使いになりたがる人々。

一番大切なものは何？

テクニック？

能力？

お金という名の豊かさ？

・・・・・・・・

自分の肉体と精神をマスターしていくこと。

私は、その一言に尽きる気がしている。

いくら能力があってテクニックに長けていて、お金を稼いでいても
そこがきちんと出来ていない人を、私は信用しない。

こまごまとした｢癒し｣だの浄化や解放など、そしてセンタリングもグラウンディングも
全て、呼吸法や身体を鍛錬する過程で、自然と起きてくる。

現実をきちんと生きることで、更にグラウンディングも強化される。

私も今まで、ジプシーよろしくずいぶんとあれこれやってきたが
たどり着いたところは、そんなシンプルな場所だった。

思えば、ヨガを始めた高校生の頃、すでに私は大事なツールを手にしていたのだ。

しかし、生かし切れないで、長い回り道でもあった。

確認のための、長い回り道だったのだろうか？

手にしているものの価値を本当に意味で知るためには
間違いも回り道も必要で、決して無駄ではなく必要な過程なのだけど

結局、自分で気づくまでは、彷徨うしかないのだ。

でも辿りつけて良かった、と思う。

そしてやっとたどり着いたのは、ゴールではなく、スタート地点だと知る。

でも、さすらいの旅のスタート地点よりは
とても充実して喜びに満ちた場所だ。

最初は、たぶん未来への大きな不安と二人三脚だった。

長く一緒に走った不安君も、だいぶ歩幅が小さくなってしまったので
さようならした。

もう、遥か後ろに小さく見えるだけ。

もう一度、スタートを切ろう。

要らない荷物は、ずいぶん捨てたから
二人三脚のお供もいないから

今度はずいぶん、楽に走れるだろう。